トピックス
皆さま
●先日もテレビ(NHK)でやっていましたが更年期障害で苦しんでいる方が多いようです。
その症状が多岐にわたるために、調子は悪いのだけれどどこの病院に行ったらよいかわからない方、が多いようです。
日本の閉経はおよそ43歳から55~56歳ですが更年期障害はその付近で起こりますが、ヒトにより早かったり遅かったりします。
治療にはホルモン治療だけでなく、漢方治療や生活指導などいろいろなものがあります。
具合の悪い方はぜひ受診をしてみてください。
必ず良い方法があると思います。
人は昔からよく「人生50年」と言われてきましたが、最近でこそ「人生100年」ともいわれるようになりました。
奈良平安時代からずっと人はなかなか50歳の壁を超えることが難しかったのです。織田信長が本能寺で討たれたのは49歳、1945年の終戦の時の日本の女性の平均寿命は48歳と言われています。戦後、たった80年で平均寿命が約40年も伸びたのです。これはむしろ不自然なことが起きたのですが、日本社会が豊かになり、清潔になり、自由で、医学も発達したからでしょう。
しかし、今日、平均健康寿命日本一は浜松市ですが女性では75歳で、平均寿命との差は13年もあります。言葉にすることが憚られるのですが「日本の女性は世界で一番長生きですが亡くなる前に平均13年もの間、人のお世話になって死ぬ」ということです。長生きはとても幸せなことですが、もう少し健康寿命を延ばしたいと思うのです。それには女性の体から出ている卵胞ホルモンが影響しております。このホルモンは40歳を過ぎると急激に減少して、ほぼ50歳で出なくなります。そのために閉経になるのですが、それだけではありません。
この卵胞ホルモンは骨の健康や体の脂肪 つまり コレステロールや中性脂肪の代謝と深くかかわりを持っています。40歳以上になると下腹に脂肪がついてくるのはそのためなのです。
血管壁に脂肪がつくと血液の流れる面積が少なくなるために、同じだけの血液を送るためには「血の流れを早くする」しかありません。これは血圧が上がる! ということです。血圧が上がると心臓の負担が増えてくるし、脳血管の破裂にもつながり,結果として介護の必要な体になってしまうということです。単に更年期の治療をする、というだけでなく、末永く健康を維持するためにこの女性ホルモンが必要なのです。人生100年時代には必要なのです。
では、どうしたらよいのでしょうか。
更年期障害の治療には種々の方法が提案されています。
漢方薬、食事療法、ホルモン補充療法、ヨガや体操などなど です。
確かに更年期障害は人によりとてもつらい症状をもたらします。ですのでしっかりと診断し治療していくことを勧めいたします。特に更年期のうつ症状は時に長く付き合わねばなりません。
ここではさらに前述したように せっかく長く生きられるようになった日本人が、より健康で長生きするための方法を提案いたします。
一つは癌を早く見つけて治療することです。二人に一人は癌になる時代です。ならない方が良いのは当たり前ですが、たとえなったとしても早く見つければたとえ癌になったとしても助かる時代です。そのためには早期診断早期治療です。浜松市でやっている癌検診 肺がん 胃がん 大腸がん 子宮頸がん 乳がん検診は必ず定期的に受けてください。現在、日本人で一番死亡する癌は大腸がんです。女性に限ると乳がんです。これらは健診さえやっていればほぼ助かる癌なのです。
こんな病気で死亡したり大きな手術を受けるのはもったいないことです。
もう一つは40歳からの身体作りです。若いときにどんなに運動をして立派な身体を作ったとしても年を取るとどうしても身体は衰えてきます。特に女性は40歳を過ぎて女性ホルモンが低下してくると筋肉量は減退し、そのために日ごろ必要とするエネルギーは減少しますが、食べる量はほぼ変わらないので余ったエネルギーが脂肪として下腹部に貯蔵されます。これが中年以後に体重が増える原因です。そしてその余ったエネルギーは高脂血症となり血管にも田万里動脈硬化の原因となります。
動脈硬化になると次第に血圧が高くなり、心不全や脳動脈血管の破裂の原因にもなります。
一方、ヒトの骨は日々代謝をして壊しては作り変えています。その作り替えるときに女性ホルモンが必要なのです。閉経近くになり、女性ホルモンが減ってくると骨は壊されるけれど作れなくなり、これが骨粗しょう症の原因となります。
気を付けるべきは動脈硬化と骨粗しょう症なのですが、これに対処するためには「女性ホルモン エストロゲン」が必要なのです。しかし、このホルモンはせいぜい、50歳くらいまでしか出てくれません。ですので長い歴史の間、人間の寿命は50歳だったといわれています。現在では多くの方が90歳から100歳まで生きられるようになりましたが、健康でいきられる方はそう多くはいません。そこで、
医学が進歩してこの矛盾を解決するためにHRT(ホルモン補充療法)という健康法が開発されたのです。 つづく
@健康寿命とは 病気の有無は問わず、自分で自分の面倒が見れる、つまり 自立している状態を言います。
診療時間の変更
表示されない場合には診療時間の項、
あるいはスマホではなくPCで
ご覧ください。
当院は原則、予約をいただいておりますが当日受付もしております。
当院は発熱外来もしております。
お電話の上、来院してください。